元祖大外捲り今村豊

東北営業所にて展示

広島県ポートピア呉にて展示の「今村豊」のボート

広島県ポートピア呉にて展示の「今村豊」のボート。弊社本店呉本社より移設展示。

競艇界では絶大な人気と存在感のある選手で現在も現役、山口県出身。 

 実は競艇選手は割り当てられた開催競艇場には粗「手ぶら」で入場する。各競艇場には競争に必要なボート及びモーターが備えてあり競争に参加する選手はそれぞれ抽選によりボートやモーターが決まり、当期間中は最終日まで同じボートとモーターを使用して競技する。ボートやモーターには良し悪しもあるので悪いボートやモーターを抽選で引いてしまうと、その選手は苦戦を強いられる。モーターは決められた範囲であれば選手自身が整備を出来るので整備力のある選手は勝率の悪いモーターを見事に生まれ変わせる事もある。当然、選手も整備には得手不得手があるのでアドバイスをくれる整備士に頼る事も許される。競艇は1レース6名で競技をし投票する観客は6色に分けられた色で「枠」の判別する。この色はどのように統一されたか定かではないが、他の公営競技と統一され、それぞれ「1白、2黒、3赤、4青、5黄い、6緑」である。写真のボートは赤・青・白が使ってあるが、このカラーデザインは全艇同じで「枠」の判別は選手の着る競技用の服で判別できるようになっていて、ボートの船首に付いている三角形の旗の色も枠により変える(写真は1号艇)。選手は正座をして乗艇し競技を行い舵はハンドルで切る。競馬以外の競技は全て左周りで競技するので遠心力を抑止する為の重力移動用に左側に体重移動をし易くする為にボートには工夫がある。

 さて、「今村」のプレートが付いた、当の本人「今村豊」選手だが、新人当初からその才能は群を抜いており、その競技方法も観客を魅了した。今村選手がデビューするまでの競艇はINコース、つまり左周りの一番内側からスタートをする選手が圧倒的有利で外側からスタートする5コースや6コースの選手は無視される程、内側有利の競技と思われていた。そのセオリーを完全に打ち砕いたのが「今村豊」選手。その勝利のスタイルが圧巻でスタート前の内側コース取り争いには一切参加せず、自ら大外6コースを選択し絶妙なスタートを切りコーナーでは明らかに不利な大回りをし他5艇に圧勝。コーナーでスピードを落とさない「全速ターン」の生みの親が今村選手である。その後、多くの選手が今村選手を模倣し今では当たり前の戦法にはなってはいるものの、その存在感は現在も誇示し続けている。

今村豊:wikipedia

広島県ポートピア呉にて展示の「今村豊」のボート大森運送株式会社:東北営業所

写真上:今村豊その他の写真 写真下:東北営業所

2017年04月25日